大阪府高石市 市議会議員 山敷めぐみ

山敷めぐみ(高石市議会議員)

第123回市民派議員交流・学習会

2022年05月06日

【先生の気付きから男女共通の制服へ!】

連休前の4月28日(木)は、西宮市勤労会館で開催された第123回近畿市民派議員交流・学習会に参加してきました。写真はトランスジェンダーで現役高校生&㈱ファーストペンギン代表取締役の岡笑叶(おか わかな)さんです。「誰もが過ごしやすい社会へ」と題して、ご自身の経験から「何に困ったか。どうして欲しかったか」とのお話がありました。中でも「自分は常に熱い鉄でありたい。どんな形にも変われるから。みんな変化は怖い。でも変わらないことに頑張るのではなく、変化を恐れずに生きていきたい」との言葉には「もしかして知らず知らずのうちに、変わらないことに頑張ってないだろうか?」と思わず我が身を振り返りました。

岡さんはFtoMの(生まれた性は女性だが男性として生きることを望む)トランスジェンダーで、今は男子高校生として通学しているそうです。幼稚園の頃からズボンしか履かず、小学校では多目的トイレの使用で凌いだものの、中学校には男女別のトイレしかなく、また制服や男女別の更衣室、体育祭の種目や大縄跳び競技大会、男子は右で女子は左のアルバム撮影、集会の時の並び順、など辛い時間・体験が多くあったということです。男女に分かれるルールについて理由を尋ねても明確に答えられる先生は居なかったそうです(私が現場に居ても答えられなかったと思う…)。制服については先生の気付きから、彼の在学中に男女共通のものが導入されるに至ったそうですが、結局体育祭や大縄跳び競技は出場しなかったとのことでした。

高石市では全ての中学校に多目的トイレは設置済みです。また制服は3校中2校では最近新しくした時に、スカート・ズボンを選べるようになっていますし、制服を変えていない1校でも柔軟な対応をしているとのことです。学校に相談することのハードルの高さについても岡さんの話にありました。辛くしんどい思いをしている時に気付いて寄り添える体制があれば、と思います。岡さんも、誰かに話を聞いてもらいたい、という切実な思いがあったそうです。会社の設立理由も、同年代のトランスジェンダーの話を聞き、一人ではないことを伝えたい、このような講演活動をして社会の理解を深めたい、イベントなどでの交流の機会を作りたい、というものでした。講演の内容も話し方を含めて本当に分かりやすく、深く考えさせられるきっかけになりました。

この日は他にも「市民参画で拓く新しい公共~市民討議会と市民協働を私たちの日常に」「精神疾患に特化した訪問看護師から見た日本の精神医療の現状」「ハラスメントのない社会を目指して」という内容での学習をしました。長くなるので、項を改めて書くことにします。

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